
ジェームズ・キャメロン総指揮のAVATAR(アバター)観賞終了。
これでもか、と言わんばかりのバリバリCG映画で、正直なところ見ていて飽き飽きしてくるくらいCGな映画である。
この映画、なんとキャメロンがメガホンを取ったタイタニックより前の1994年にキャメロン自身の手で脚本を執筆完了しており、
その後2009年に公開されるまで15年もの期間があったそうだ。
タイタニック時代のCG合成技術もかなりのものがあったが、今回のアバターはそれを遥かに凌ぐ技術や手間を必要とし、
その技術の進歩を待って制作されたという。
この手の話は確かスターウォーズシリーズのときも出ていた話で、アナキンの過去が後に描かれたのは
前半の3部作が技術的に不可能だったからとされていた。
しかしそんなものは何だか後付けっぽいし言い訳にも聞こえるのは私だけだろうか。
まぁとにかく、この『アバター』はそれほど長い年月の末に完成した映画だということである。
さて、今回アバターを見るにあたって悩んだ点が一つ。
それは3Dメガネを使って観賞するか否かということだった。
個人的にはそういう『擬似3D』は大して興味がなかったので普通のバージョンで見ようと思っていたのだけど
いざチケットを買おうとしたら「でも、一回は体験しておくか?」という気分になったのでアバターは3Dで見ることにした。
まず映画の内容の前にその3Dメガネ、及び擬似3Dについての感想を書こう。
結論から言うと『ガッカリ』この一言に尽きる。
期待はしていなかったが、この体験はそれを更に上回っていた。
自分の予測の中に、「3Dといえば奥行きの表現」というものがあって、誰もがそういう「奥行き」が感じられるものだと思っていただろう。
しかし、擬似的とはいえ今回の3Dビューは明らかにおかしい。
確かに奥行きはあったのだが、見た目上に平面が何枚か重なって見えるだけだった。
まるでフォトショップやアフターエフェクトでレイヤーを分けて強調しただけのようなイメージ。
予想以上に手前に来たオブジェクトが迫り出して見えることはなく、「なんとなく手前に見える?」という感じだろうか。
これだったらUSJのスパイダーマンのほうが奥と手前を思いっきり使っていたような気がする。
キャメロンがこの映画のためにフュージョン・カメラ・システムというカメラシステムを開発したらしいのだが
一体どのへんで有効に活用されたのだろうか。教えてほしいものである。
というか、この映画に3Dビューが適さないだけな気もしてきた。
しかも3Dメガネが黒いフィルムを貼っているので画面が全体的に暗く落ちる。
技術上仕方ないのかもしれないが、やはり本来の色彩を見れないのは残念である。
あと字幕も3D化されるのがイラっときた。
続いて映画の内容について。
なんと、物語の冒頭は全く頭に入っていない。
なぜなら自分が前述のメガネをかけると焦点が定まらず、3Dに見えないどころか絵がぼやけてしまって
映画開始10分はそっちばかりに集中していて内容は全く覚えていない(どころか絵を見ていただけ)。
ストーリーを超簡単に説明すると、
脊髄損傷のため下半身不随の元海兵隊隊員ジェイクは脊髄手術を受ける費用を捻出するため、
パンドラという未開の惑星の先住民ナヴィそっくりなアバターというモデルに意思を投影し操作。
ナヴィたちの村の地下に眠るキロ20億で売れる鉄鉱石を回収するためにナヴィに取り入って退去してもらおうとするが、
ナヴィたちと心を通わせるうちに人間とナヴィの間で揺れ動くこととなった。
しかし人間側は鉄鉱石を諦めるつもりはなく、ナヴィと人間の戦争が始まろうとしていた。
そのときジェイクは・・・映画はだいたい2時間半で終わるのだけど、その3分の2はジェイクがナヴィたちに受け入れられようと努力するシーン。
最初は物珍しくて面白いのだけど、半分を超えたあたりから雲行きが怪しくなり始めラスト直前はもはや苦行だった。
とにかく時間が長く感じたほど絵に飽きる。
まず出てくるキャラが青い皮膚を持ったナヴィで顔が似ているので見分けが付かない上、
ナヴィ内でヒロイン役であるところのネイティリに至っては、ついさっきWikiを見て名前を知った。
自己紹介したっけ・・・?w
それはそれはイライラするくらいにCGがふんだんに使われているのである。
これだったら実写パートいらないんじゃないかと思ってしまうくらいだ。
ラストの戦争シーンはなかなか見ごたえがある。
群集VS群集はCGの強みなので、そのへんはかなり見れた。
ただ、やはり前述の通り顔の見分けが付きにくいのでキャラが死んですごい感動的なシーンでも
「こいつは誰?」といった具合で興を削がれるのも確かだ。
オチは途中で予想ができたので「やっぱりか」といった感じであった。
2時間半と長めの映画だが、SFチックな自然や背景、動物が好きなら見て置いて損はない。
メイキング動画も貼っておく。
キャラの身体の動きだけでなく、顔のシールによって表情もキャプチャー、トレースしているのがよく分かる。